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「虎の背に乗った」サティヤムのラマリンガ会長、粉飾決算で辞任

By Hiroki Kamata | 2009年 1月 7日

「まるで虎の背中に乗っているようで、喰われないで済むにはいつ降りたらいいか分からなかった。」(Financial Times, 1/07)

インドのITアウトソーシング大手サティヤム (Satyam Computer Services Ltd.)の、B.ラマリンガ・ラジュ会長が7日、過去数年間の粉飾決算を告白し、辞任した。自らの地位を維持するため、利益を過大に計上した個人的不正であるとしている。ムンバイ取引所の同社の株価は一時80%近く下落した。

本人の告白によると、数年前帳簿と実際の数字の「些細な」ギャップを隠したのがきっかけだが、企業の成長にともなって「制御不能なものとなってしまった」という。9月期の決算では架空の現金・預金が504億ルピー(約10億ドル)、架空の未収利息が37.6億ルピーが含まれていたという。営業利益率は24%と報告していたが、実際には3%に過ぎなかった。

本件は、注目と評価を高めていたインド株、インドITビジネスにとっても初の「本格的」不祥事となった。業界第4位のサティヤムは、NYSEとムンバイに上場。欧米の大手企業の機密データと基幹システムを扱うだけに、高い信用力が要求される。ダメージは非常に大きいだろう。暫定CEOとなったラム・ミナンパティは、このショックを乗り越える決意を表明している。

「急成長」を続けていた同社だが、昨年からいくつかの異変、迷走が伝えられていた。12月に、自身が筆頭株主で息子のテジャ・ラジュ氏が経営するメイタスという大手建設会社を計16億ドルで買収することを発表。コンプライアンス上の問題からも強い批判を浴び、ADR (米国預託証書)市場で50%超の暴落を招いたことから撤回している。また顧客の世界銀行から、9月に「受発注時の贈収賄」により8年間の取引禁止の処分を受けていたことも12月に報道されていた(以上、須貝信一氏の下記記事による)。

1年前の出来事なら、「やはりインドはまだ…」と語られていたろう。しかし、現在言えるのは、「ついにインドも…」ということだ。上場とはいえ、創業者が大がかりな粉飾に手を染めるには、さらに家庭の事情など、インド的なものがあると思われる。今回で判明したことの一つは、アウトソーシングもたいして儲かってなかったということだろう。これも金融恐慌の結果明るみになったことだ。ウォーレン・バフェットが言っている「波が引いてみれば、誰が真っ裸で泳いでいたかが分かる」のインド版だろう。 (01/07/2008)

Topics: テクノロジーとビジネス | No Comments »

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