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アマゾン、電子ブックをiPhone/iPod対応に:新ビジネスモデル展開へ

By admin | 2009年 3月 5日

281px-iphone_edge_and_3g1アマゾンの電子ブックリーダー「キンドル」について、個人的にいちばん注目していたのは、アマゾンがハードウェアにどれだけこだわるか、という点だった。その理由はあまりないはずだし、すでに携帯電話に対応させるとも予告していた。そして世界最大のオンライン小売企業+電子書店は3月4日、ついにアップルの iPhone と iPod Touchでも同様に電子ブックを読めるようにするアプリケーションをリリースすると発表した。ユーザーはAppleストアからダウンロードして使用できる。

文字サイズの変更、ブックマークやノート、ハイライトの書き込みといった機能が、キンドルでもアップル製品でも使える。しかし、キンドルと違うのは、Kindleストアに接続するのではない点。ユーザーがコンテンツを買うには、iPhone/iPod あるいはコンピュータからウェブブラウザを立ち上げて購入しなければならない。また、残念なことに新聞や雑誌を読むこともできない。さて万一、キンドルとアップルの両方を持っていたら、両方を同期させてコンテンツをどちらでも読めるようにすることができる。iPhone/iPod にとっては最初の電子ブックというわけではないが、これで、キンドルは初の携帯進出を果たすことになる。ライバルのGoogleに対抗して新しい世界での足場を築くためには、今後もかなり急な展開が必要となるだろう。

キンドル事業担当のイアン・フリード副社長が Washington Post 紙に語っているところでは、今回のソフトウェアのリリースは、キンドルのユーザー以外に電子ブックコンテンツに触れる機会を提供することで、キンドル購入に誘導したいというのが真意だという。アマゾンの想定では、スーパーのレジの行列などでは携帯を使い、落ち着いて読める環境ではキンドルを使う、というのが理想的なのだろう。たしかに359ドルの高価な「本」を落っことしでもしたら堪らないだろう。おそらく将来的には、キンドルのような専用リーダーを含めてオープン化すると思う。普及品から高級・多機能品まで多種多様なリーダーがあったほうがいい。

440px-amazon-kindle1欧米のアナリストや業界人は、アマゾンのコンテンツ重視への転換を賢明なステップとして評価している。つまり、アマゾンはアップルのビジネスモデルを忠実になぞっていると思われていたのだが、これで独自のモデルを示したからだ。ちなみにアップルも電子ブックに関しては、アマゾンを含めて複数の電子書店と提携している。

NYTimes は「アップルは電子ブック市場を意識的に避けている」というオクスフォード大学出版のエヴァン・シュニットマン副社長のコメントを紹介している。筆者は、アマゾンのビジネスモデルが、おそらく電子ブックリーダーが通販カタログ化した時に、次の段階に入るものと考えている。なにしろ大市場だし、すでに強力なインフラを持っているからだ。通販カタログは広告媒体でもあり、ここがGoogleとの主戦場になるのではないだろうか。

欧米では、本の購入のためのブッククラブや、交流のための book discussion club という活動が活発だが、後者はそのままソーシャルネットワーキングのコミュニティともなっている。キンドルは「本」を通してかなり重要なコミュニケーションの領域で独自のビジネスモデルを拡大させようとしているように思われる。   (03/05/2009)

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Topics: 政治・経済・ビジネス, 電子ブック | No Comments »

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