キンドル国際版…はぬか喜び!?
By Hiroki Kamata | 2009年 10月 12日
「米国以外のユーザーも同じ料金でお使いいただけます」というのが最大の売りだったアマゾン・キンドルだが、実際には4割ほど高くなることが判明した、と英国の Guardian紙が報じている (10/9)。Guardianの取材に対して英国アマゾン社は、本1冊あたりの価格が、米国の9.99ドルに対して、13.99ドルになると答えている。理由は無線インターネットの運用コストが高いこと。それにEUでは電子書籍に対する付加価値税(VAT)が印刷版より高いせいもある。
「海外」ユーザーにはローミング料金がアドオン
いずれにせよ、これはアマゾン本社の発表と矛盾するもので、19日にリリースされるこの戦略製品の先行きに大きな影響を与えるものとなろう。最悪なのは大きな期待を抱いていた、英国など「海外」の英語圏消費者の反発。「アメリカの電子データを買うのに、なんで4ドルも余計に払わなきゃならないんだ。これは隠し税じゃないか。」「本の宅配に比べてメリットがない」という声はすでに聞かれる。ヘビーユーザーほど失望が大きいのだから、軽視できない。
Guardianは、価格差の理由として、1) 米国本社の直販としていること、2) 米国AT&Tの無線を経由してダウンロードされること、をあげている。つまり、国際的なローミングネットワークを介してAT&Tに接続する方法をとっているのだ。もちろん、アマゾンは各国の電話会社と交渉したのだが、不調に終わったのだという。これでは高くなるのも当然。通常なら平均的なサイズの本だと2,000円を超える。米国のユーザーが米国以外でダウンロードする場合には、サーチャージは2ドル。国際価格の半分だ。つまり、米国で買って海外で使ったほうが安いということになる。
Guardianは、この問題を取り上げたコンシューマ誌 Which?のテクノロジー・エディター、マット・バースのコメントを紹介している。「この価格に不満をお持ちの方は、アマゾンに本をぶつけるか、少なくとも財布と相談してから」判断することを勧めている。電子書籍を安く買う方法はほかにもあるし、電子ブックリーダーはほかにもあるということだろう。
アマゾンと地域電話会社との交渉はこれからも続き、統一価格を目指すことになるだろう。価格は決定的に重要だ。Guardian紙の記事へのコメントはとても分析的なものが多く、記事を補っている。あるコメントは「海外」ユーザーに不利な点を列挙した上で、アマゾンは各国電話会社との交渉がまとまるまでは WiFi版で出荷すべきだった、と述べている。もっともだ。 (10/12/09)
Amazon admits: international Kindle users will pay more, Bobbie Johnson, Guardian.c0.uk, 10/09/2009
Amazon Kindle 2: some questions answered – and a poll, Guardian.co.uk, 10/07/2009
Topics: 電子ブック | 1 Comment »
2009年 12月 30日 at 10:28 PM
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